© 2020 by Rockwell Japan

まえがき:総合商社を10ヶ月で退職し、ジーンズ屋として起業した1年間が壮絶すぎた



「とりあえず3年働いてから」 この言葉、何度言われただろうか。


新卒入社した会社から転職や独立を考える際には、この言葉をよく聞く。「石の上にも3年」という諺があらゆる場面で応用されるようになり、一つのことを理解したり判断したりする際には、半年でも2年でも足りないということが定石になっている。

ざっくり考えると、1年目で仕事を覚えて、2年目で仕事に慣れ、3年目で仕事の成果を出すというイメージだろうか。百戦錬磨のビジネスパーソンがしのぎを削るビジネスという場において、"圧倒的な成果"を入社1年目の若者が出すことは一般的に難しい。だから、1、2年目の道半ばで辞める若者への違和感も理解できるし、3年経つとできることが少しは広がって楽しくなるぞということもわかる。

もちろん、現実的には3年を待たずして転職や独立などの行動を起こすケースは増えている。ただそうは言っても、「一般的な認識」としてまず3年働いてみるということは、社会人の共通認識としてある気がする。

Rockwellのメンバーは入社から1年以内に新卒で入った会社を辞めている。ただ、一般的な認識と違う行動を起こしたということ自体を青臭い武勇伝のように語るつもりは毛頭ない。むしろ、就活の際に会社が提供できるものと自分が望むものを照らし合わすことができていない点や、耐えた先にある成長を見逃している点など、他の人から見たら未熟な点は多々あると思う。


だが、自分たちには、入社3年に満たない時期で退職する人たちの気持ちが痛いほどわかる。入りたいと思っていた会社が自分の求めるものと徐々にずれていき、会社と合っていないと感じるまま、過ごす3年は恐ろしく長いだろう。

自分の毎日やっている単純作業がやりたいことや夢に繋がっているのか不安になり、馴染めない飲み会や会食にも顔を出すことが億劫になり、同年代が楽しそうに働いていることをSNSでアピールするのを見て、転職に関することを調べ始め、転職のウェブ広告に頻繁にトラッキングされるような人生が3年続くと思うと、なかなかしんどい。


人間は自分にとって都合の良い情報を好んで摂取する動物だ。自分の考えを通したいときには、反証している情報を無視して、自分を支持してくれる情報だけを信じ込む傾向にある。

だから、そういう日々が続くと、「まだ若いから方向転換が効く」「合わないことがわかっただけでも良い」「他人や環境は自分の力では変えられない」など自分にとって都合の良い情報だけを仕入れて、3年経ってなくてもまあ辞めちゃうかと簡単に自分の背中を押してしまうのだ。

何かを3年以内に辞めること。それが悪いことだと言いたいわけではない。事実、入社1年目で退職したメンバー全員は、今のところ辞めたことに1ミリの後悔もない。

「辞めた人はだいたいそういったポジティブなことを言うだろう」 ここまで読んでくれている人は、きっとそう思うだろう。

だから、代表の祇園が総合商社を10ヶ月で退職してジーンズ屋として起業をした1年間を仔細にわたって公開することにした。


ここには、「転職後に年収が〇〇万アップ」「土日祝などの休日有、有休が取りやすくなった」といった、転職エージェントが示してくれる目に見える指標でのことは書いていない。ポジティブなことばかりが書かれているわけではない。彼の選択を肯定するような都合の良い美辞麗句を並べたわけではない。

だがなぜだろうか。


読んでいると明るい気持ちになってくる。 ここままじゃおれだめだなって思えてくる。

おれも頑張んなくちゃなと活力をもらえる。

その1年は、生々しく、リアルなもので、同じブランドにいる者として手前味噌ながら、25歳の若者としてはあまりにも壮絶な1年だったのだ。


さて、まえおきが長くなってもしょうがない。

ぜひ、こんな生き方をしている人がいるということを知ってください。

Text by ジュンヤスイ(@jjyasui



「総合商社を10ヶ月で退職し、ジーンズ屋として起業した1年間が壮絶すぎた」

https://note.com/twelveo2/n/n4e085b8e0407